イロリの家 造作工事

11月の棟上げから久しぶりの報告。
イロリの家です。
現場では大工の造作工事に入り、行くたびに棚がついたり、手摺が出来たりして、楽しみな時期に。
 
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棟梁は神社などの仕事もされる腕ききです。
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棚板の加工中
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現場の寒さは尋常でなく、職人さんもしっかり厚着です。
工期は少し押していますが、ひとつひとつ丁寧な仕事。
竣工までもうしばらくです。

食卓テーブル

設計するときにいつも大切にしていることに、建築材料は正直に使おうということがある。
ここぞ!というところには思いきって無垢の板や大胆に左官壁を使うこともあるし、壁や天井が合板のまま、ということはよく行う。
ちなみに住吉山手の家の床は墨入りモルタルだし、天井は構造用合板だ。
既にモルタルはクラックがあちこちに。
でもいい味わいです。
正直なものは古びる美しさがあると思う。材料を正直にかっこよく使うのが、設計の醍醐味ですね。
写真は食卓兼打合せテーブルに制作中のタブの板。
節の穴や多少の虫食いの跡もそのままに。
しっかりした木目で力強いテーブルになると思います。
 
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姫路へ

車で走っていて、ふいに目に入ってきた鉄塔。
海辺の工業地帯への送電線だと思うけど、ちょっとカッコいいなぁと思いました。
 
姫路の鉄塔

収穫

何年か前に頂いて鉢植えにしていたキンカンがこの冬ようやく実をつけた。
食べられそうなのはほんの少し。
わずかな苦味を感じたあとほんのりとした甘味が口の中に。
 
きんかん

台所について

 
台所や水回りについてよく考える。
個人的にはシンプルな動線とシンプルな機能があればいいのかな?と思う。
働く主婦の人もいれば、家にいてじっくり家事に勤しむ人もいる。
台所が職場だ!というくらい使い込む人も、台所を見せたいからいつでも綺麗に!という人もいるだろう。
台所は道具だと思っている。
おいしいものをつくる道具。
まいにちまいにち使っていれば傷もできるし、汚れてもくる。
油がはねて壁やコンロが汚れるのはイヤだけど、たまには天麩羅だって食べたいし、
コンロの魚焼きグリルは掃除がたいへんだけど脂ののったサンマの塩焼きだって食べたいなぁ。
大工さんの年季の入ったノミやカンナのように使い込まれた味のある台所が目標です。
キッチン
まだまだあっさりした住吉山手の家の台所

雪の日曜日

いつもは出勤される車のエンジン音やバイクの音でうとうとしている朝だけど、今日はこどものぺたぺた歩く音で目が覚めた。
『あ~ゆうべ雪が降り始めてたなぁ』 と思い、
『積もってるかなぁ、静かな朝だなぁ』 とちょっと楽しみにしながら再び半分眠っていた日曜の朝。
起きてみればほんの薄っすら。
天気自体は快晴なので10時にはすっかり融けました。
ちょっと残念な気持ちと、少しでも積もっちゃうとノーマルタイヤの我が愛車では外出することもままならないなぁと安心もした。
まぁ出掛けられないときにはゆっくり家のことでもしましょうか。
(少~しずつしか片付かないのでやること満載・・・

前川國男邸

 
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たてものを保存展示している施設でも、近代建築家の自邸は珍しいのではないかと思う。
前川國夫は昭和の初めに渡欧し、コルビュジェに師事した建築家。
あの代々木体育館を設計した丹下健三の師匠ですね。
この自邸は昭和17年に建設され、戦後事務所としても使われたようです。
物資も人手も全く足らないであろう時代に、このモダン建築。
もちろん元々の家庭環境が一般家庭とは違うのでしょうが、
それはさておき、またも深く感じいった建築でした。
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居間
たてものはこの居間を中心に書斎、寝室、台所、バスルームがあるだけのシンプルさ。
右手の階段を上がるとロフト状の小部屋があります。
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階段上納まり
構造が少し解る方ならお分かりだと思いますが、
階段を支える側桁の荷重が2階床の根太に掛かっています。
かといって根太自体が梁ほど大きくなく、しかも片持ち…?
この根太は外部に持ち出していて、天秤になっているよう。
これを見たとき、来て良かった!と思いました。
使い勝手や間取りなどとは直接関係のないように思う、
様々な箇所のディテールの積み重ねが、その空間の質を造り上げていくと思います。
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バスルーム
昭和17年にこのバスルーム!!
足元にもおよびつかないとは思うのですが…
先人の建築家の真摯な姿勢に触れることができ、
改めて気持ちの引き締まった、新年の東京行きでした。

江戸東京たてもの園

自由学園の翌日は、武蔵小金井にある江戸東京たてもの園へ。
 
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アールデコ様式の写真館
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堀口捨巳設計の住宅。
なんと平成に入るまで大きな改修工もせず、大切に暮らされていたそう。
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上記の玄関部分。
この時代の住宅はグリッドが小さくこじんまり感じられるが、
たてものに包まれている感覚になり、落ち着きます。
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武蔵野の古い農家ではちょうど囲炉裏が焚かれていました。
花が生けてある板壁は床の間の原形にあたるとのこと。
古い民家には何度来ても発見やヒントがあると思う。
そしてここで最も見たかったたてもの
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建築家 前川國男邸です。

自由学園明日館

何の下調べも出来ず東京についてしまったのですが、たまたま見せてもらった雑誌に自由学園が載っており、
調べてみるとちょうど翌日が見学日!
もちろん良く知られたことですが、旧帝国ホテルを設計したフランクロイドライトとその弟子、遠藤新の設計です。
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外観・・・写真には入りきらなかったのですが建物は全くのシンメトリー。水平線のきれいなデザインです。
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食堂・・・この明日館は重要文化財に「指定されているのですが、使用しながら保存するという
     『動態保存』の形式でしていされているとのこと。
     ということで、この食堂でお茶をいただきました。
     この部屋ではウェディングも行われるとか。
     照明器具や家具、壁など随所にライトの意匠がちりばめられています。
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窓からの風景・・・窓枠の意匠越しに屋根が見えます。
           銅板葺きの美しい屋根。
建築はやはり使ってこそ生かされるんだなぁ、と実感。
文化財に指定され、見学・資料用に残されることももちろん重要なこと。
だけどできれば今の生活や用途に上手く使い続けていければ、その方が建物としての機能を生かすことが出来、幸せなことじゃないかなぁ。
そんな風に感じた一日でした。