ある夜の作業

住宅を設計するとき、たいていは特定の家族の家を設計する。
その特定の家族ひとりひとりをいつも思い出しながら、設計を進める。

その人の顔を思い出し、
暮らしをイメージし、
打合せのときに聞いた何気ない一言が気に掛かり、
その一言が実は心地よく暮らすためのキーワードなのではないかと考えてみたりする。

しかけ満載で遊び心のある空間も、
背筋がピッと伸びるような緊張感を感じる空間も、
気持ちや体がしんどいときに、散らかしてても誰にも見られない安心できる空間も、
大きな開口部で風がさぁっと抜ける気持ちのいい空間も、
小さいけど自分の好きなもので埋まっちゃってる一人だけの空間も、
ボキャブラリーがあまりにも拙くてうまく言えないけど、すべて大切なひとつひとつの答えである。

ある夜の作業。
新しい計画のために模型を作っています。

神戸市の建築設計事務所 H+M atelier(エイチプラスエム アトリエ)

イギリス積み

鉄と煉瓦の事務所はイギリス積みという煉瓦積みです。
イギリス積みは煉瓦の長手方向と短手方向を1段づつ交互に積んでいくやりかたで、
明治の後半から広く普及したようです。
壁厚は約310mmあり、とても堅牢な造りです。

以前の改修で開けられた窓を、古材の煉瓦で塞いでいます。
(新しいものではあまりにも綺麗過ぎて目を剥いたものとなってしまうため)
まだ厳しい暑さの残る10月始め、煉瓦にこびりついたモルタルを職人さんがひとつひとつ丁寧に削ってくれました。
根気の要る作業、頭が下がります。

神戸市の建築設計事務所 H+M atelier(エイチプラスエム アトリエ)